月明かりで写真を撮る人。
こういうヒトがいてね。
そんな話をしながら、
昔、私のうちに、
彼が置いていった写真集。
もう、一緒に開いて見ることはないけど、
返すこともできず、捨てることもできずに、家の片隅にいる。
月の灯りだけでとる。
幻想的で、ちょっと気持ち悪いのかななんて感想を抱いてたけど、
その写真集は、綺麗な色彩でした。
カメラを使ったことがある人なら分かると思うけど、
シャッターを切って、フィルムに感光する時間が長ければ長いほど、
光がフィルムに反映される。
月という、微細な光をひろってとるってことは、
ずっと、そこで光を集めるために、
じっとしていないと、かたちとして撮らえることができない。
どれくらいの間、かれはじっと息を潜めて、
被写体と向き合ったのだろう。
写真ってのは、フィルターを通して形にすると、
思いもよらない形で美化されたり、
キレイに見えたり。
それは事実をゆがめていることなのか、
それとも、より美しくしてみせる「自己表現」なのか。
とにかく、一つのライフワークとして、
何かをとり続けるってすごいなと、思った。
あ、福岡のヒトなんですね。
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